「車椅子で上高地に挑戦」について

足の弱い80歳のお母さんに、上高地の素晴らしさを見せてあげたい!
明神池を見せて、嘉門次小屋で岩魚の塩焼きを食べさせてあげたい!

そんな単純な「喜んだ顔を見たい!」という気持ちで、
この「車椅子で上高地に挑戦」を企画しました。

私がまず初めにとった行動は、車椅子と上高地で検索し、先人を探すことでした。

そして、こちらが見つかりました。
車椅子で上高地散策

金さんという方が、車椅子で上高地に挑戦した体験記が細かく綴られていました。
こちらのページに大変な勇気を頂いたことを、心からお礼申しあげておきます。

そして、上記のページ「車椅子で上高地散策」と、
今まで2回ほど行ったことのある上高地での体験から
「河童橋から明神池に行き、嘉門次小屋で一緒に岩魚の塩焼きを食べること」を
今回の挑戦の達成目標に据えました。

その目標に対して足の弱い80歳のお母さんと、
どのようにしたら一緒に行動できるかを考えました。

まず80歳のお母さんは1kmを歩くのは難しいという程度の状態でした。
同行員は40代の娘で160cm45kg程度と小柄な女性と、
30代の娘の彼氏で180cm100kgでちょいデブな男性の2人です。

そこで最初の案としては、旅用車椅子を購入して
歩くのと車椅子を細かく併用することでした。

平らな道と、坂やぬかるみや岩がゴロゴロした道などが頻繁に変わるので、
平らな道だけ車椅子に乗ってもらい、
険しい道は歩いてもらったり、オンブしたりということを考えました。

しかし、過去2回の上高地旅行で撮影した写真から推測するに、
どうしても歩く距離が長くなりそうだということで、
基本的に歩いてもらうのは無しとなり、最初の案は潰れました。

次の案としては、背負子を購入して、基本的にオンブして行くということでした。
山岳登山で使うようなスチール製の背負子を椅子のように使い、
オンブする人が両手に杖を装備することで、負担を減らして
行けるのではないかと考えました。

しかしこれは、ホテルから明神池まで片道4km程度、足場の悪い山道を
40kg程度の女性をオンブして歩くのは、体力的に自信がないということで、
却下となりました。
最大の却下理由は、背負う人が足を挫いたり、体調不良が発生した場合に、
代替できる移動手段が無いという危険があることでした。
車椅子があれば、押す人が女性でもゆっくりと移動できます。
周りで歩いている方の助けを受ければ戻ってこれる可能性が高いです。
しかしオンブしか用意がなければ、そこで立ち往生です。
こんな危険は冒してはいけません。

さて、こうしてあれやこれやと良い道具を探しているときにたまたま見つけたのが、
今回使用したオフロード用車椅子「ランディーズ」でした。