ランディーズ運用のコツ(上高地編)

このレポートを見て、自分も挑戦したいという方への注意です。
(警告!挑戦した場合の事故について、このレポートは一切責任を負いません。)

乗り降りに関して
まず、手すりが跳ね上がるので、横から支える人が楽になります。
また、フットプレートが装備されていれば、プレートを跳ね上げることで、
立ち上がることが楽になり、支える人の足場も広くなります。
車椅子間の乗り移りが必要な方はよく覚えておきましょう。

押す時に関して
車椅子の揺れや乗り心地を気にするのはやめましょう。
本当に見た目ほど揺れていません。
揺れを気にしてゆっくり歩くと、押す人が倍くらい疲れます。
揺れすぎだったら教えてもらうことにして、
押す人が普通に歩くスピードでガンガン押しましょう。

ブレーキに関して
まず、ブレーキがきちんと効くか、確認しましょう。
ここは一番の命綱です。
そしてブレーキでの姿勢制御を覚えましょう。
RCの場合は、右手ブレーキで右に向きます。左手ブレーキで左に向きます。
うまく直進できない時や、慎重に方向転換したいときは、
ブレーキを細かく効かせて安定した操作を心がけましょう。

乗車している方への配慮に関して
上高地の道は、乗車している方の視点で見ると、右も左も断崖絶壁だらけです。
余裕を持っているつもりでも、乗車している方にはタイヤの見え方が違うので、
あとほんのちょっとで崖から落ちそうに見えて、ハラハラどきどきしています。
また、急な上り坂や下り坂も恐怖を感じています。
余裕を持った進路、余裕をもった万全の体制とサポートで進みましょう。

進路の選択について
前輪タイヤが5cm以上の高さの岩など障害物に乗り上げると車椅子は大きく揺れます。
上り坂では前輪タイヤが障害物につっかえて止まることになります。
道を広く使って、そういう岩が前輪タイヤに当たらないように操作します。

前輪の二つのタイヤの間は幅が広く、フレームの最低車高も高いので、
岩や根っこを跨いでしまうことを覚えると、進路の幅が広がります。
事実、今回のルートでは、道にある岩や根っこで、
跨いだときに車椅子の下のフレームが擦るとか、つっかえるということは
一度もありませんでした。
ですから、前輪タイヤが実際に乗り越える高さを意識した上で、
安心してどんどん跨いでいきましょう。

重い荷物について
重い荷物はリュックなどに入れて車椅子のレバーに
引っかけてしまいましょう。
押す力は大して変わりませんが、同行者の体力が大幅に助かります。
上高地の明神池などは単純に歩いても疲れる場所です。
できるだけ同行者の体力の消耗は抑えましょう。